小学6年生の小説に思わず感動。小学館が主催する文学賞の作品が素晴らしかった。「12歳の文学」
本日も相変わらずの曇り空でございますね。
今週は悪天候が続いていて外出する気分もおきず気が滅入ってしまう人も多かったと思います。
そんな時こそ読書です。そうです、読書の秋です。
本を手にする基準って人それぞれ違うと思います。
好きな作家さんがいる、とか。ネットやテレビで話題になった、とか。
僕の場合は本のタイトルを見て決めているのだけれども、故に本屋に行くと何時間も居続けてしまうことがザラです(笑)
さて、ここからは僕が好きな本を個人的な感想を含め紹介したいと思います。(記念すべき1回目です)気になった人は是非本を読んで見てくださいね。
今回紹介する本は「12歳の文学」という本です。著者は「小学生作家たち」
この本は小学館が主催をしている文学賞なるものがありまして(2017年に企画は終了)、その入賞作品が集められているんですけど、とてもとても感動しました。
なんと、著者は小学6年生!
僕が小学生のころは遊戯王カードで遊んでいた記憶しかないです(苦笑)
2006年から2017年にかけて主催がされていたらしく、年度ごとに作品が集められて本になっているそうです。
僕が今回読んだのは2006年(第1回)の本です。正直買ったときはそこまで期待はしていなかったです。だって小学生が作る小説ですよ?
夏休みの宿題で定番の読書感想文に毛が生えた程度のものかなと思っていました。
ところが、読み進めるにつれ「これ、本当に小学生が書いたの?」と思う内容で、結果感動する作品でした。
短編小説で色んな小学生作家さんの作品が集められている本なんですが、その中でも『オトナのひとへ。』はとても響くものがありました。水鳥舞美さんっていう方が作られた作品で、小学生の目線からみた大人の姿がリアルな描写で書かれていて僕は凄く感銘を受けましたよ。
特に両親との会話のシーンで、親が決め付けてわかったフリをしている。場面があったんですけど、その描写がとても良い。
言葉の言い回しや表現では追本葵さんの『月のさかな』が好きです。学校のプールと水面にうつる月、月にむかって泳ぐさかな。
2018年現在、12年後のいま当時の小学生作家さん達は24歳。
本が公に販売されてから、丁度人生の2倍を生きたわけですね。
彼ら彼女らが今尚執筆をしているかはわかりかねますが、こうして作品が世の中に出回っている限り、僕のように数年後この本を知る人もいるということです。
大人になった小学生作家さんたちは書き直ししたくなると思いますが、これらの作品は小学生だからこそ書けた物語なのではないのかなと感じた本でありました。
高橋健太郎のオフィシャルホームページ